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どう出版編集部ブログ

季刊誌『道』を発行している、どう出版の編集部が書き綴っていきます。

昨日、4月5日、『未来へつなぐ ものづくりの心』著者・ガラス工芸作家 黒木国昭先生の、創作活動半世紀・古希記念の祝賀会に、宮崎に行ってまいりました。

黒木先生はガラス工芸では初の、国の卓越技能者「現代の名工」となり、地元宮崎をはじめ、日本のガラス工芸界を長年、牽引してこられました。毎年全国各地での百貨店での大規模な展覧会開催のほか、聖地イタリアヴェネチア カ・ペーザロ国立歴史博物館や台湾国立歴史博物館での国際交流展など、日本と海外との文化交流を積極的に展開してこられました。

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また、黒木先生は、季刊誌『道』での対談(164号)以来、本誌連載「文化を生き抜く力に」で長年ガラスに向けた思いをつづってくださっており、昨年には、16歳でのガラスとの出合いからガラスに向き合い駆け抜けてきた50年を『未来へつなぐ ものづくりの心』として、どう出版から刊行させていただきました。
 
黒木先生の作品作りは圧巻です。
冷えたら固まるガラスは、熱せられてやわらかいうちにすばやく作業していかなくてはならないので、スタッフの方との呼吸を合わせる事が必須です。すべての段取りから念入りにしておかなくてはなりません。それこそ、かかわるスタッフ全員の心が一つにならなければ生み出せない作品であるのです。


黒木先生は毎日、60名近いスタッフと交換ノートを交わしているのだそうです。
夕方にはスタッフがその日仕事や思いなどをつづって黒木先生に提出します。翌日にはすべてのスタッフに黒木先生が返事をつづる。
全員が気持ちを揃えていくために、それを毎日続けてこられた黒木先生。

祝賀会の冒頭、挨拶に立った黒木先生はスタッフたちを「世界一である」と言われていましたが、黒木先生のものづくりの原点に、「人づくり」があることをあらためて教えていただきました。

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挨拶をする黒木先生

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 「世界一」の弟子たちから花束を受け取る黒木先生



黒木先生は作品に対する思いを著書でつづっておられます。

やはり「心をつなぐ」ということが大事です。

作品が結びつける一つの輪、それは人との輪であり、融合です。
それが作品として結集されるのです。

つまり人との輪を作品として生み出すために、
そこに人間の感性を入れ、ガラスの素材というものを入れ、
技能という力を発揮する。
そうやって作品が生まれていく。

さらに、作品そのものは将来何代も残っていく。
十年、五百年、千年も残っていく作品であるならば、
なおさら作る瞬間というものに、相当なエネルギーを
かけなければならない。

今、私を慕って集まった若い集団に、そうやって
本当に全開した豊かな心の状態を作品に
ぶつけてもらう。

その結晶が黒木国昭の作品となるのです。

(『未来へつなぐ ものづくりの心』より)




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2015.04.06 17:03 | 編集部より | トラックバック(-) | コメント(0) |